「作ってみた」のその先へ〜MA2018ヒーローズ・リーグ〜

この記事は「MashupAwardsヒーローズ・リーグ Advent Calendar 2018」25日目のエントリーです。
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一般社団法人としてはじめてのMashupAwards。

2月に会社を設立し、その際に発表した、会社としてのミッションはこちら。

誰もが「つくる」を意識して生活するようになり、自ずと「つくる(ひと)」をリスペクトする世の中をつくる

そんな、(一社)MAはNT金沢2018のキャッチコピー「作ってみたは正義」をかなりリスペクトしてる。
このコンセプト真似していいかな(パクっていいかな?)って言葉がでたぐらいだ。


(一社)MAは10年以上続けているMashupAwardという開発コンテストを運営している。
上のミッションの実現にむけ、今年のMashupAwardsは、新しいAwardの形にチャレンジした。
それは大きく以下3点だと思っている。
 ・最優秀賞をなくしたこと
 ・個人賞を公式採用したこと
 ・授賞式のフォーマットをかえたこと


今年のAward方針を考えるに当たり、Awardが世の中にもたらす効果効能ってなんだろう?と考えた。
その時でた個人的な結論は
「誰かに褒められることで自信がついたりし、次のステップにすすんだり継続したりすること」
だった。
「作ってみたは正義」というコンセプトで他がイベントをしているのであれば、同じことをするよりも、違う役割を担いながら、ミッションを実現したい。そう考えた結論は、
Awardの役割は「作ってみたのその先へ」なんじゃないか?
というもの。
※これをコンセプトにしてしまうと、「先=起業」と誤解されてしまう恐れがあるということで公式コンセプトとしては却下されました。なので、個人的な裏コンセプト。


Awardの効果効能が
「誰かに褒められることによって自信がついたりし、次のステップにすすんだり継続したりすること」
なのであれば、最優秀賞という一つのヒーローを作るよりも、「誰かに褒められる」という点を増やすことのほうが、よりAwardとしての効果効能を発揮でき、意味のあるものになるのではないか?と考えた。
というか、いままでだってそのコンセプトでMAは運営してきた。
賞の数が多いことは、MAの一つの特徴だ。
提供いただくサポート企業の数だけ賞がある。その数だけ、笑顔が多いのを私は知っていた。
でも、ミッションの実現を考えると、それでもたりない。
もっともっと「気軽」に褒めあってほしいし、褒められて次のステップに進むきっかけを作っていきたい。


それに、企業賞は他のAwardでもやっている。
もっとMAらしいAwardの形はないだろうか?
そんなことも考えた。


そんな中、運営チームが目をつけたのは、「個人賞」である。
個人賞は、前のアドベントカレンダーの投稿でもあるように、田中さんの提案から始まり、ひっそりと運用はしてきたものだった。
「誰もが」いいとおもったことを賞名に載せ、表彰できる制度だ。
今年はこれを公式採用し、運営側で賞状も用意し、直接渡してもらいやすくした。
これこそが、MAらしいAwardの形のメインコンテンツなんじゃないか?そう思った。


MAの特徴の一つに、発表後の参加者同士の会話の質が高いというのがある。
作り手同士の会話なので、技術的こだわりを質問されたり、アドバイスをくれて嬉しい。というもの。
なにより、自分が作り手だからこそだと思うが、褒める際に相手のつくり手をリスペクトする空気がある。
特に「みんなが選ぶヒーローの決勝」での会話。
私は、MAのミッションは、まさに「みんなが選ぶヒーローの決勝の場の空気感」何じゃないかと思っている。
この空気感が日常的になったら世界はかわるんじゃないか。とかねてから思っていた。
ただ、その中で一つモヤモヤとしていたことがあった。
それは、「あのアイデアなんで俺が思いつかなかったんだ!悔しい!」という最高の褒め言葉を口にしているにもかかわらず、本人には伝わってないことだ。その言葉が相手に伝わったら、相手は絶対に嬉しいし、次のモノづくり活動の糧になるだろう。と思う。
「みんなが選ぶヒーローの決勝」の空気感を広げること、そしてこのモヤモヤを解消する手段として、「個人賞」はピッタリだった。


そして、もう一つモヤモヤしていることがあった。それは授賞式だ。
先にも述べたようにMAの特徴の一つに賞が多いというのがある。
多いがために、一つ一つの受賞に対してケアできず、あげっぱなしになっている気がしているということだ。
表彰は「次のモノづくりの糧になる」と同時に、「交流のきっかけ」でもある。そのきっかけを活かすことができていないというモヤモヤだ。
そこで今年の授賞式は、ただ賞を授与して写真をとるだけでなく、受賞者には作品の説明をしてもらい、授与者には受賞理由を伝える方式にした。
受賞理由は受賞一覧でも記載されるが、直接伝えてもらうことで価値は倍増すると思った。
そして、待ち時間は授与者と受賞者と隣に座らせ、お酒を出した。(企業の方は仕事できているので飲めませんといわれたのが誤算だったが)
時間がかかってしまうので、早く進行しなきゃって焦りをみせてしまって大変申し訳なかったが、「MAでどんな作品が受賞されたのか?」みんなにも伝えられてすごく良かったと個人的には思う。
今後はこの授賞式での作品説明1分間LTを、みんなで選ぶヒーローの決勝と並ぶ名物にできないだろうか?とも思った。
後半のヒーロー任命式では、この形を真似て、勝手に受賞理由を私の方から語る時間をもらった。勝手な行動してごめんなさい。


MashupAwardsは仕組みが複雑すぎて、常連でさえも理解しきれていない。
「審査がいくつあるのか正直よくわからなくなった」とも言われている。
でも、「時代の先に行くものは理解されないのが常」です。
という、わけのわからない言い訳をしつつ、これからも新しいAwardの形を模索していきたいと思います。
(すいません。新しい形を模索しつつちゃんと説明できるように準備します)


最後に。
今年から一般社団法人として運営するにあたり、みんなのAwardにしたいと思ってました。
少人数の運用チームで回す形ではなく、みんなでつくるMAを目指してきました。
そして、本当にいろんな方に手伝ってもらっていました。
パートナー企業のみなさま
MAイスターのみなさま
各地でイベントを開催してくれたホストのみなさま(大垣福井南九州広島高知塩尻名古屋金沢大阪函館
プロで選ぶヒーローを一緒に選考してくれたパートナー団体のみなさま(IoTLT、TMCN、スマートスピーカーを遊びたおす会 & html5j エンタメ技術部、@IT、CIVIC TECH JAPAN、JPHACKS)
そして審査員のみなさま
会場を貸してくださった企業のみなさま(TAM、来栖川電算、ふくい産業支援センター、VAL研究所、サイボウズ、リレーションズ、31VENTURES、サポーターズ、アクセンチュア
FESTAの運用をサポートしてくださったみなさま
そして、作品を応募してくれたみなさま
この場を借りてお礼申し上げます。


最後の最後にw。
いわゆるオーソドックスなAwardに疑問を感じているアナタ。
新しいカタチのAwardを一緒に作っていきませんか?
MAはミッションに共感して一緒に活動してくれる仲間を募集しております。
わたしはチームの中ではどちらかというと保守的な考えで、ちょっと老害になっている気がします。
だから今年のAwardはそこまで変わりきれなかった気がします。
来年は、いろんな方にもっと参加してもらって老害比率を下げ、MA参加者に負けない、斬新なAward、一歩先をいく「wow」なAwardが生まれるだろうと妄想しています。
だから、来年もよろしくね。
MA2018の終わりは、MA2019の始まりです。